忍者ブログ
猫さんの宝物部屋
[6]→ [5]→ [4]→ [3]→ [2]→ [1]→
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

blue shooting starのちょこさまから相互記念に戴いたものです。
ほのかに漂うエロスに注目なのですよ。 









風呂上り。
キッチンの古ぼけた椅子に座り、憧れていた大人の男の手によって、ペディキュアを塗られている。





ペディキュア

 

 

 

ナルトはパジャマ姿。ズボンの裾は畳まれて、膝のちょっと下くらいまで捲られている。
対する上忍は珍しくラフに、ジーンズにVネックのTシャツという格好。
しかしこんな時までも口布を外さない男に、ナルトはこっそりと溜息をついた。

「センセ……足の裏なんか触っちゃ、汚いってばよ~~」
「何言ってんの、さっき風呂入ったとこじゃない。大丈夫、いい匂いするよ」


あまつさえ足の甲の匂いを嗅がれ、ナルトはあまりの恥ずかしさに悶絶死しそうになった。
里の宝とも言われる上忍が自分の前に跪き、大事そうにその足を掲げ持っているなどと、信じられない……むしろ信じたくない。
手の指十本には、すでに真っ赤なマニキュアが塗られている。
器用な男に塗られたそれは、少しのはみだしもなく、ツヤツヤキラキラ光っている。
ちゃんと乾くまで動かしちゃダメだと言われたそれを、ナルトは退屈そうに眺めた。
健康的な十代の少年には毒々しすぎる色だが、それがなんとも倒錯的に感じられた。
 

「ねぇ、カカシセンセー。せめて女の子に変化してからのがいいんじゃね?
ちょっとオレ、これじゃあヘンタイぽいってばよ……」
 

目元を赤くしながら提案してみるが、カカシの返事はにべもない。


「明日変化してから塗るんじゃ、時間がかかってしょうがないでしょ。オマエ、何時に起きるつもり?
今から変化してたら、チャクラの無駄遣いだしね。どうせオレしか見ないんだから、我慢しなさい」

ナルトはぶすっと膨れつつ、それでもカカシの言うことが正しいと理解はしているので、言われる通り耐えることにした。

何故、健康的でごく普通の嗜好しか持たぬ少年が、両手足に赤いマニキュアを塗られているのかというと、別に倒錯プレイを愉しんでいるというわけではなく、明日の任務のためだった。
お色気の術を使った大人の女の姿で社交場に潜入し、必要な情報を盗み出してくるという、ナルトにはかなり苦手な部類の仕事だ。

「こういうのはね、ちょっとでもツメが甘いと警戒されちゃうものなのよ。どんなに美人でも、爪の手入れもできてない女なんて、おれは願い下げだね」

そうして、不器用なナルトには綺麗に塗れるはずもないと、カカシが爪切りやヤスリ、除光液にもちろんマニキュアなど持参して、ナルトの部屋へやってきたわけだ。
意外にもナルトの爪の形は悪くなくて、カカシは軽くヤスリで形を整えた後マニキュアのキャップを外した。
ほんの少しの作業でナルトの爪は見違えるように綺麗になり、女の子だったら喜ぶところだろうが、普通の少年にとっては気恥ずかしいばかりだ。
それにしてもどこまでも器用な男だと、ナルトは斜め上からカカシの旋毛を見下ろした。

「センセー、こんなこと女の人にもしてやってんの?」

ちょっと面白くなって、興味津々聞いてみる。
カカシの照れた顔を見られるかと思ったのに、あっさりと「ま、せがまれた時にはね」と、簡単な言葉しか返ってこないので、全くつまらない。

「オマエ、足の色白いねえ」 
“産毛もほとんどなくて女の子みたい”とカカシが感心した声で呟くので、ナルトは「うるせってばよ」と唇を尖らせた。
漸くカカシが足の爪にマニキュアの刷毛を滑らせていく。
なぜか、手の指に塗られた時よりくすぐったく感じて、ナルトは僅かに狼狽した。

「……っと、ごめん。ちょっとはみだした」


親指と人差し指の間にカカシが指を差し込み、きゅきゅっとこする。


「……っ、」

ナルトの胸がとくんと高鳴った。
なんで足にマニキュアを塗られているだけなのにこんなに恥ずかしい気持ちになるのかわからず、ナルトはそっと顔をそらす。
しかし、そんなナルトの動揺を知ってか知らずか、カカシは除光液を取り出して

「指で擦ったら余計ひどくなっちゃったよ……ちょっと冷たいけど我慢してね」

除光液を含ませたコットンで、指の間を丁寧に拭き始める。

「……っん、……」

カカシの手の平に置かれたナルトの足の指が、ピクピクと跳ねた。
顔が熱くなっていくのが自分でもわかる。
呼吸も速くなってきて、

(な、なんで? これじゃ、ほんとのヘンタイさんだってばよ……!)

こんな状態の自分を知られたくなくて、ナルトは両手で自分の口元を押さえた。
ぎゅっと目を閉じてしまったので、カカシが下からそんなナルトの様子を見上げ、にまりと瞳を細めたのに、気づくことはなかった。

「ナルト、どうした? なんか顔赤いみたいよ?」

心配げに聞かれても、口を開いたら変な声が出てしまいそうで、ナルトは口を押さえたままぶんぶんと首を横にふる。
カカシはナルトの足の指に自分の手の指を絡め、指の股を軽く擦りあげた。

「ぅ、……っ」
「そっか、さっき長風呂だったからね。のぼせちゃったのかも」

ナルトの声にかぶさるようにカカシが話したので、変な声を聞かれなくて良かったと思ったナルトは、今度は首を縦に振る。
風呂から上がってどれだけ経ったと思っているのだ。
のぼせていたとしても、もうすっかり冷めているはずだと、カカシが知らぬはずもない。
ナルトのか細く忙しない呼吸を聞きながら、カカシはまたペディキュアを塗り始めた。
時折コットンを指の間に挟まれたり、はみだしを修正されたりしながら、全ての指に塗り終わるまで、僅か数分。
しかしナルトにとっては、妙な緊張感に縛られた、異様に長い時間だった。

これでやっと解放されるとナルトがほっと息を吐いた時

「はい、仕上げね」

カカシは口布をぐいと下ろした。
幼い頃からあれだけお願いしても見せてもらえなかったその容貌に、ナルトが見惚れるほどの時間もおかず、カカシはその爪にふうっと息を吹きかけた。

「こっちも、完全に乾くまで動かしちゃダメだよ」

カカシが説明のために口を開くと同時、驚いたナルトの足が揺れてしまって、爪先にカカシの舌が触れる。
濡れて暖かい感触に、ナルトは「ひぁ…っ」と今度こそ艶のある声を漏らしてしまった。
すっかり瞳は潤んで、足指ばかりか全身までもが、子猫のように切なく震えている。
カカシはそんなナルトの様子を確認すると、満足げに瞳を細めて

「さ、この後オレに、どうしてほしい……?」

低く甘い掠れ声で囁くと、ナルトと瞳をあわせたまま、掲げもったその土踏まずに、つぅと舌を這わせたのだった。




ナルトのおねだりまであと何秒?







end

PR
カレンダー
10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
ブログ内検索
バーコード
忍者ブログ [PR]

[design:Nijiko]